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諸戸水道跡

06 13, 2012 | 発電所跡・水利跡

三重県桑名市は昔から、井戸を掘っても不純物が多い湧き水しか湧かず、
飲用水に常に悩まされていた土地でした。

明治時代、桑名の豪商・諸戸清六氏が、
水に困っていた地元の人達の為に、
私財を投じて整備した上水道施設が諸戸水道です。




住宅地の高台に残る、諸戸水道の貯水池。
明治37年竣工の、レンガ積み水槽が美しい遺構です。




遺構は立ち入り禁止です。






ヨーロッパの古城のような貫禄があります。


 

貯水池の上には、以前は建屋が存在したようです。




貯水池の近くに残る、家庭用水の水源井。




貯水池とは離れた場所にある、
諸戸清六氏の邸宅跡(諸戸庭園)の前には、水路が流れています。






諸戸庭園内に残る給水塔。
工事中でフェンスが廻らせてあって見られなかったので、
フェンスの下から給水塔を覗き見しました。

諸戸氏は、まず自宅に独自に用水を引きこむことに成功し、
余水は他の住民に無償で分け与えました。
その後、そのノウハウを活かしながら試行錯誤を重ねて諸戸用水を整備し、
桑名市民の安全な水の確保に多大なる貢献を果たしました。

諸戸水道は、諸戸清六氏没後に桑名市に寄贈され、
上水道が整備されるS4年まで、桑名市民に上水を供給し続けました。



['12.4 三重県桑名市にて]
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